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アムルトジャパンのブログへようこそ! 皆様にアムルトの活動の様子をお伝えするブログです。

2009年12月9日水曜日

【ニュース】 ニジェール写真展 開催報告

アムルトジャパンの活動地域のひとつに ニジェールという国があります。
日本ではあまり知られていないニジェールについてみなさんに知っていただきたい。
そんな思いを込めて写真展が開催されました。

11月24日から2週間、JICA地球ひろばの協賛で ニジェールの村のくらしを見つめた写真たちが部屋いっぱいに飾られました。

  
写真展に寄せられたコメントのご紹介です。

「どの場所にいても、その場所でみな一生懸命にいきているのですね。」

「ニジェールという国はどこにあるのかさえ分からず、現状も何も知りませんでした。今回写真を通して、その様子が見れたことは大きな何かのきっかけとなりそうです。」

「貧しい中でも笑顔で生きている子供たちの写真はとても勇気をくれました。私も負けられないな、と思います!!」
たくさんの皆様から素敵なコメントをいただきました。

ニジェールは世界最貧国のひとつですが、貧しいからと言って人々が泣いて暮らしているわけではありません。そこには人々の様々な表情にあふれた日常があります。

ニジェールは地理的にとても遠く、簡単には訪れることができませんが、この写真展をきっかけに少しでもニジェールを感じていただきたい。そう願って開催された写真展でした。
皆様のコメントからそれをうかがうことができ、開催してよかったと心から思います。
ご来場くださいました皆様、どうもありがとうございました。
  
担当:岡部史織






2009年12月4日金曜日

【開催報告】ニジェール&スーダン事業活動報告会

12月1日(火)、JICA地球ひろばセミナールームにおいて、ニジェール&スーダンの事業報告会が行われました。

当日はアムルトジャパンスタッフによるニジェール、スーダンの事業報告の他に、
青年海外協力隊員(村落開発普及員)としてニジェールへの赴任経験がある
大島かおりさんをゲストスピーカーとしてお招きし、日本ではあまり馴染みのない
ニジェールという国について、自らのご経験と写真を交えて紹介して頂きました。

参加者の方のなかにはニジェール、スーダン在住経験のある方、これからニジェールへ行かれる方、国際協力に興味のある学生の方等、様々な方がおり、質疑応答の際には自らのご経験をシェアして下さるなど、とても活発な意見交換が行われました。

また、当日頂いたご質問の中で国内スタッフだけでは正確に回答をすることができなかったものについて、現地駐在スタッフに回答をもらいましたのでここに記載させていただきます。

【ニジェール 保健衛生・栄養教育、生活改善事業報告に関するご質問】

質問1
トレーニングで水フィルターや石けんなどを配布しているが、これらが無くなったり壊れたりした際、現地で簡単に調達できるのか?

回答1
基本的にフィルターや石けんなどは現地で調達可能です。
フィルターは雨水を利用できる雨季(5月~10月)に利用することが多く、1シーズン終えてまだ次も使えそうであれば保管しますが、網が破れたりして破損していることも時々あり、この場合はまた新たに購入する必要があります。市場で1000F(日本円で200円ぐらい)で購入可能です。

石鹸は体を洗ったり洗濯するために使う生活必需品で、どの家庭にも必要です。石鹸は一番安いもので1個175F(日本円で35円)で、これもどこででも買えます。


質問2
女性たちを中心に衛生指導をしているが、実際に家庭では男性もいる。その男性(夫)も衛生指導で修得したことに理解を示し、協力をしているのか?

回答2
研修に参加すること自体が男性の承認を得て来ており、男性が協力的な方が参加しています。また、貧困層の女性は、夫を亡くした、夫が出稼ぎに出て帰ってこない、離婚されて子供を抱えている、など、女性が世帯主になっている家庭を優先的に参加者に選んでおり、男性の協力云々とはさほど関係なく実践している方も多いです。

女性が家庭の衛生に気を配っていくことは家庭にとってもメリットが多く、モニタリングしている限りでは快く受け入れられていると感じました。


質問3
事業の宣伝(告知)は現地でどのように行っているのか?

回答3
研修の告知はアムルト現地スタッフから母親グループのリーダー4名に連絡し、その4名が責任を持って参加者の家まで知らせに行くようにしています。いまのところ全員に漏れなく情報は行き渡っています。

研修参加者以外の一般的な村の人たちに対してですが、アムルトスタッフはコミュニティの代表者たち(村長や青年会、婦人会などのメンバー)には定期的に活動内容を知らせており、村にはこういった形でアピールをしています。

今回報告会にはお越しいただけなかった方も、ニジェール、スーダンで行っている事業についてのご質問等ございましたらお気軽にinfo@amurt.or.jpまでお寄せ下さい。

【スーダン 公衆衛生環境改善事業】
http://amurtjapan.blogspot.com/2009/08/blog-post_27.html

【ニジェール 保健衛生・栄養教育、生活改善事業】
http://amurtjapan.blogspot.com/2009/08/blog-post.html

よろしくお願い致します。

2009年12月3日木曜日

【活動報告 スリランカ】 知的障がい者のための地域に根ざした家庭菜園活動による自立促進支援事業

【平成20年度国際ボランティア貯金寄附金援助事業】

この事業は、家族への依存度が高い知的障がい者を対象に、彼らの社会性を刺激し、自立を促すとともに、基本的な運動能力の維持そして増進を図り、安定した生活が送れるようにすることを目指しています。
事業目的、活動内容詳細はこちらをご覧下さい。

今回、事業の進捗状況確認の為、実際の家庭菜園トレーニングの現場と
トレーニング修了者のその後の生活の様子を視察してきました。

家庭菜園トレーニングは知的障がいを持つ子ども10人とその保護者10人、計20人を1グループとした合宿形式で全5日間の日程で行われています。

ある日のスケジュール
7:00-8:00am エクササイズ
8:00-8:30am 朝食
8:30-9:00am 前日振り返り
9:00-10:30am 家庭菜園を用いた子どものケアについてのレクチャー
10:30-10:45am ティータイム
10:45-1:00pm 土壌、肥料、排水の整備方法
1:00-2:00pm 昼食
2:00-3:30pm 実際に庭を使って下記の手法を学ぶ
          間作、除草、堆肥、水やり
3:30-3:45pm ティータイム
3:45-4:30pm 実際に庭を使って下記の手法を学ぶ
          害虫駆除、刈り込み、添え木
4:30-6:00pm 休憩
6:00-7:00pm アクティビティー
          セラピスト監修による、知的障がいを持つ人の自立発展を促す運動
7:00-8:00pm 夕食

この日は、家庭菜園で育てた作物をジャムなどに加工する手法を習得するというトレーニングが行われました。
お母さん達、皆真剣に作り方を学んでいます。


この日はパパイヤ、マンゴーのミックスジャム、パパイヤジュース、揚げたジャガイモにチリパウダーをかけたスナックの調理方法を学びました。すべて添加物等の化学物質を使わない安全な食品です。

受益者達はこうした食品加工方法を学び、将来的にこれらを販売することで収入の向上を目指しています。

母親達がこうした技術を学んでいる間、子ども達はセラピストの監修に基づいたアクティビティを行います。絵を描いたり、皆の前で歌を歌ったりと、今まであまり人前に出る機会のなかった子どもたちは、最初こそ恥ずかしそうにうつむいたり、笑顔を見せることはありませんでしたが、トレーニング最終日にもなると皆の前でダンスをしたりと確実にトレーニングの成果を感じました。


また、今回の訪問ではトレーニングの見学だけでなく、すでにトレーニングを終了し自宅で家庭菜園を始めたお宅にも数軒訪問しました。
その中の一軒、8月末にトレーニングを終了したMahesha Sewdiさんのお宅ではランブータン、オリーブ、チリを現在栽培しています。Maheshaさんは積極的にこれらの世話を行っているそうです。
トレーニング終了前後でMaheshaさんの精神状態や行動に劇的な変化は見られてはいないようですが、植物の成長のように時間をかけてゆっくりと変化をしていくのかもしれないと感じました。



この家庭菜園トレーニングは本年12月で終了しますが、トレーニング終了後もアムルトインターナショナルスタッフと今回のプロジェクトで育成された専門指導員が各家庭を訪問し、家庭菜園のアドバイスや余剰物販売のアドバイスを行い、継続的なモニタリングを行う予定です。
引き続き、支援者の皆さまのご理解とご協力をよろしくお願い致します。

担当:大貫